少女がその先に見たもの―
9月シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー!
ロシアから現れた新しき才能!その世界に誰もが引き込まれる。
監督は、2010年の監督作『ブレスト要塞大攻防戦』がロシアのアカデミー賞と呼ばれるニカ賞3部門を受賞し注目を浴びた新鋭アレクサンドル・コット。1949年に旧ソ連で実際に起きた出来事にインスパイアされ、来るべき未来を予感させる物語を、時代を特定せず、さらに一切のセリフを排し描き上げた。登場人物たちの繊細で多彩な表情、光と影が織りなす圧倒的映像美、胸に響く緻密な音響設計、染みわたる音楽――。セリフがなくとも本作は雄弁に語りかけ、私たちの五感に強く訴えかけてくる。その計算され尽くしたファンタジーの世界に観る者を引き込み、一瞬たりとも見逃す隙を与えない。アンドレイ・タルコフスキーの『サクリファイス』をも想起させ、旧ソ連のSF映画の要素を盛り込みながら、人間の日々の営みへの温かい眼差しに溢れた傑作に仕上がっている。
世界中の映画ファンを魅了した衝撃作!
世界の映画祭で数々の賞を受賞し、2014年東京国際映画祭コンペティション部門で上映されるや、あまりの衝撃に話題騒然となった本作。主人公の少女の透明感あふれる美しさに心を奪われ、ラストに突きつけられる驚愕のエンディングに言葉を失う人が続出。見事、最優秀芸術貢献賞とWOWOW賞の二冠に輝き、映画ファンからの熱い声に応えて日本で待望の劇場公開が決定した!
風が吹きわたる緑の草原。まばゆい光の中、そこに暮らす少女の淡い恋。
しかし、彼女のささやかな幸せに暗い影がさす。
その少女は、大草原にポツンと建つ小さな家で父親と暮らしていた。家の前には家族を見守る一本の樹。毎朝、どこかへと働きにでかける父親を見送ってはその帰りを待つ少女。壁に世界地図が貼られた部屋でスクラップブックを眺め、遠い世界へ思いを馳せながらも、繰り返される穏やかな生活にささやかな幸せを感じていた。幼なじみの少年が少女に想いを寄せている。どこからかやってきた青い瞳の少年もまた、美しい彼女に恋をする。3人のほのかな三角関係。そんな静かな日々に突如、暗い影がさしてくる……。
ジーマ: エレーナ・アン
マクシム: ダニーラ・ラッソマーヒン
トルガ: カリーム・パカチャコーフ
カイスィン: ナリンマン・ベクブラートフーアレシェフ
監督/脚本:アレクサンドル・コット
製作:イーゴリ・トルスツノフ
セルゲイ・コズロフ
アンナ・カガルリーツカヤ
撮影:レヴァン・カパネーゼ
美術/衣装:エドゥアルド・ガルキン
音楽:アレクセイ・アイギ
音響:フィリップ・ラムシーン
編集:カラリーナ・マチエーフスカ
2014年/ロシア/96分/カラー/シネスコ/原題:ISPYTANIE 配給:ミッドシップ 宣伝:スリーピン
©Igor Tolstunov’s Film Production Company